3DS(ドラッグリテーナー)・歯周抗菌療法

3DS(ドラッグリテーナー)とは

3DS(ドラッグリテーナー)とは3DSとは、薬剤によって虫歯や歯周病の原因となる細菌の除菌、プラークの発生、歯石の定着を予防する治療です。除菌は、薬剤を入れたマウスピースをお口に装着して行います。3DSは、細菌の除菌によって虫歯・歯周病を予防する「根本的な予防的治療」と言えます。また虫歯や歯周病治療後に行うと再発を防止することも期待できます。

3DSの特徴

3DSは、2000年に国立感染症研究所で開発された、虫歯・歯周病の予防的な治療です。
唾液検査でお口の中の細菌の種類・数を把握した上で、除菌効果の高い薬剤を入れたマウスピースを装着し、除菌を行います。歯磨きやクリーニングといった一般的な予防に加え、医学的に根拠のある方法で除菌することで、より高い予防効果が期待できます。
なお使用するマウスピースは、患者さまお一人おひとりに合ったものを作製します。

歯周抗菌療法とは

歯周抗菌療法とは抗生物質など薬剤を使用した治療方法です。
歯周病細菌に効果的な抗生物質で口腔内の細菌を静菌状態にすることができます。ただ抗生物質だけでは細菌を静止する効果しかないため薬の効果が切れると細菌は元通りになってしまい歯周病を治すことができません。
そのため抗生物質の静菌効果(細菌が動かない状態)がある期間中に全顎一気に歯石やプラーク、バイオフィルムなどの歯周病菌をできる限り取り除く歯周病治療を並行して行うことで高い治療効果が得られます。

当医院の歯周病治療

当医院では3DSと歯周抗菌療法を組み合わせた歯周病治療を行なっています。
唾液検査や口腔細菌検査(PCR検査)でお口の中のリスクを把握し病原性の高い歯周病細菌が多くいる場合に適しています。
抗菌療法と歯周病治療にてお口の中の病原性の高い細菌を一気に減らし、3DSにて細菌の定着を防ぐことで歯周病の再発を防ぎます。
自費診療となりますが、より確かな予防をしたい、予防を頑張っているのに虫歯や歯周病で悩んでいるといった方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

3DS・歯周抗菌療法(予防医療)と予防歯科の違い

一般的な予防歯科

歯ブラシやデンタルフロス・歯間ブラシによる歯磨き、歯科医院で行うクリーニング、フッ素塗布などがこれに当たります。
肉眼では見えない細菌に対して、「細菌を減らす効果が期待できること」を行い、虫歯や歯周病の予防を図ります。

3DS・歯周抗菌療法

唾液検査、PCR検査で口腔内の細菌の種類・数を把握した上で、除菌効果の認められた薬剤を用いて、除菌を図ります。一般的な予防歯科と比べて、「より確かな効果が期待できる」予防的治療と言えます。
また3DS・歯周抗菌療法には、がん・糖尿病・循環器疾患・認知症などの病気のリスクを下げ、全身の健康を維持・向上させるという目的もあります。
※3DS・歯周抗菌療法を行う場合も、一般的な予防歯科が不要になるわけではありません。

口臭改善にも効果が期待できます。

口臭改善にも効果が期待できます。

にんにくなど、においの強いものを食べた時、あるいは緊張で口が乾燥している時など、誰でも一時的に口臭が強くなります。
しかし、そうではない、慢性的な口臭のほとんどは、虫歯や歯周病、また口腔内の細菌の多さが原因となっています。
3DS・歯周抗菌療法は、お口の中の細菌を減らし、虫歯・歯周病を予防する治療です。そのため、口臭の改善や予防といった効果も期待できます。

適応となる方

  • 歯周病が不安な方(同時に虫歯の予防にもなります。)
  • 歯周病中度〜重度と診断された方
  • 短期間で歯周病治療を行いたい方
  • 歯周病の再発が不安な方

メリット&デメリット

メリット

  • 保険治療に比べて短期間で歯周病治療ができる。
  • お口の中の病原細菌への根本的な改善が期待できるため、再発のリスクが低くなる。
  • 歯周外科治療適用症例でも場合によって外科処置を避けることができる。
  • 口臭を減らすことができる。

デメリット

  • 薬剤を使用するためアレルギー症状を呈することがある。
  • 抗生物質服用により、細菌環境が変わり一時下痢などの症状が出ることがある。
  • 自費治療である。

流れ

STEP1カウンセリング・診察・歯周基本検査

歯周病を予防・改善したいといった患者様のお悩みや治療に関する希望について、詳しくお伺いします。
お口の中を拝見し、3DS・歯周抗菌療法の適応となるようでしたら、その治療の内容・必要性などについてご説明いたします。

STEP2唾液検査・PCR検査(オルコア)

唾液を採取し、検査を行います。虫歯菌や歯周病菌の多さや、唾液の質、炎症の状態などお口の中の現状のリスクが分かります。
歯周病にリスクのある場合、口腔細菌検出装置オルコアにて歯周病菌のなかでも最も病原性の高いP.g菌のPCR検査を行います。P.g菌が多くいるかで歯周病のリスクが分かります。

STEP3SC、PMTC、マウスピース作製

歯石やバイオフィルムを除去し、薬剤を入れるマウスピース(ドラッグリテーナー)を作製します。

STEP4全顎SRP、PMTC、歯周抗菌療法、3DS(ドラッグリテーナー)

施術3日前から抗生物質を服用していただきます。
抗生物質によってお口の中の細菌が一時的に静止状態になります。抗生物質の効果は1週間がピークのため、1週間以内で歯茎の中の歯石や歯面の細菌を可能な限り除去します。
その後殺菌消毒薬をマウスピースに入れて5分間お口に装着して作用させます。
※歯周病の状態に応じて施術回数、時間、費用が変わります。

STEP5ホームケア

ご家庭で約1週間、夜間就寝時の歯磨き後に薬剤をマウスピースに入れて就寝していただきます。(約6時間)。

STEP6再評価

約1~2ヶ月後に再度PCR検査と歯周基本検査を行い、状態が改善しているかをチェックします。
効果が不十分となった場合、歯周外科治療を検討します。

3DS・歯周抗菌療法の費用

オルコア1回分、全顎SRP、歯周抗菌療法、3DS

費用
歯周病軽度 55,000円
歯周病中度 110,000円
歯周病重度 220,000円
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